トランプ大統領来日を振り返る ∙ ネットメディアから真実を探る

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トランプ氏が訪日を急ぐ理由は?

Source by Sputnik 日本版

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オピニオン 2019年05月24日 22:59(アップデート 2019年05月27日 21:19) 短縮 URL
タチヤナ フロニ

ホワイトハウスは、トランプ米大統領が5月25日から28日にかけて訪日すると発表した。前回の訪日は2017年11月。だが、今年の2019年には、短い間を挟んで、2度日本を訪れるつもりだ。6月末には大阪で主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれるためだ。スプートニクの取材に応じ、日本に詳しいロシア人専門家は安倍首相との日米首脳会談へとトランプ氏が急ぐ理由を説明した。

スプートニク日本

ロシア科学アカデミー極東研究所・日本研究センターのワレリー・キスタノフ所長は、今回の訪日には、北朝鮮と中国、ロシアに日米安保条約が揺るぎなく、強まる一方だと示す大きな目的があると見る。

「同盟国間のこの議題は新しいものではないが、今、東アジアの国際関係不安定化を受けてアクチュアルなものになっている。トランプ氏は新天皇と初めて会見する国賓になる。G20サミットに出席するための続く大阪訪問は、わずか1ヶ月の短い間しかはさまず、トランプ氏がどれほど日本と安倍氏との個人的な関係を評価しているかをさらに強調することを目的にしている」

キスタノフ氏は、トランプ氏が今回の訪問で日本に対する厳しい声明はないだろうとの見方を示した。

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「トランプ氏の5月の訪問は、日米間の貿易を巡る意見の相違を背景に押しやることを目的にしている。日本への経済的な圧力は残るが、非公開で行われるだろう。トランプ氏は依然として、日本が米経済により多く投資し、日米貿易の赤字解消に向けより活発な措置を取るべきだと考えているからだ」

ロシアの東洋学者であるドミトリー・ストレリツォフ博士(歴史学)もまた、今回の訪問で貿易経済に関する議題はおそらく協議されないだろうとの見方を共有する。

「第一にまず、北朝鮮への歩調を合わせた方針の策定に関する意見交換が行われるだろう。戦略的同盟国である日米関係で衝突しかねない点だからだ。これは北朝鮮の核問題解決に対する異なる見方で現れる。

北朝鮮との協議を一時停止した一方で、米国は北朝鮮とディールを結ぶ用意がある。日本は依然として、この取引で日本の国益が十分に考慮されない可能性を懸念している。これは、トランプ氏の5月の訪日の主題が日本を安心させることだと示唆する。そして、この取引が成立するならば、取引の条件策定に日本の外交が組み込まれる可能性もあり、これは日本にとって非常に重要だ」

ストレリツォフ氏は、北朝鮮問題の協議は、トランプ氏がG20サミット直前に別に訪日する必要があると考えた一因だろうと指摘する。

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田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)

 
 米国のトランプ大統領が5月25日から28日まで、3泊4日の日程で日本に滞在し、令和(れいわ)最初の国賓として精力的に過密スケジュールをこなした。天皇、皇后両陛下は、トランプ大統領と会見されたことで、新しい令和の時代における親善外交のスタートとなった。
 
 また、安倍晋三首相との協議では、北朝鮮情勢や首相のイラン訪問といった外交問題や、2国間貿易交渉の事実上の先送りなどが話し合われた。中でも、北朝鮮の拉致問題に関して、被害に遭われている家族の人たちと2度目の面会をしたことが注目される。
 
 日本では、トランプ批判を好む人たちが、人権を重視すると自称している「リベラル」に多い。しかし、トランプ大統領の拉致問題に対する関心は強く、また持続的なものといえる。
 
 それは、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との2度の首脳会談で、拉致問題を議題にしたことでもわかる。「人権」を振りかざすことはないが、そのアプローチは、口先だけの人権派とは異なる説得力を有する。
 
 むしろ、日本の「自称リベラル派」の方が、意見の「多様性」を認めず、相手が自分にとって認められない反応を少しでもすれば、徹底的に排除していく姿勢を見せていないだろうか。政治学者で大和大講師の岩田温氏はこの現象を「偽善者」特有のものとして強く批判している(『偽善者の見破り方』イーストプレス)。
 
 また岩田氏は、トランプ大統領と民主党政権時代の鳩山由紀夫元首相を比較している。トランプ大統領は、個人弁護士で元腹心のマイケル・コーエン被告が議会で証言した「(トランプ大統領は)人種差別主義者で、詐欺師で、ペテン師だ」という酷評を紹介した上で、岩田氏はむしろこの種のありがちな評価よりも北朝鮮外交におけるトランプ大統領の現実感覚を高く評価している。
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投稿者: アインソフ

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